東洋に浮かぶ真珠

  

 
 与論島は、沖縄から20kmしか離れていません。
 那覇から飛行機で行きました。
 与論島から沖縄が見えていますが、
 行政的には、鹿児島県です。
 
 与論島も戦後は、
 アメリカの統治下にあったそうです。
 沖縄より19年も前の、1953年に、
 日本に返還されました。
 
 たぶん、軍事的に旨味が無かったのでしょう。
 その19年間の間、与論島は、
 日本最南端の島だったようです。
 
 今回驚いたのは、
 私が与論島に行った、と言うと
 私の周りの同世代の8割が、
 「昔、行ったことあるよ」て言うことです。
 私は、若い頃、与論島なんぞ、
 一度も行きたいと思ったことはありませんでした。
 
 どうやら昔は、かなり若い男女が
 乱れ遊んだ島だったようです。
 みんな、遠い目をして、
 良い思い出や忘れてしまいたい思い出を
 思い出していました。
 
 島に旅行するのは、
 その自然もさることながら、
 島の閉塞性や、流人が流された歴史や、
 孤立した貧しい生活が、興味深いからです。
 
 与論島は、それに加えて、
 「祭のあと」のさびれ感があるわけで、
 これがいい具合に、楽しめました。
 
 直径4kmほどの、平べったい島です。
 昔の建造物はそのままで、
 人々は、のんびりと、忘れられた島時間を
 過ごしていました。
 
 与論島には、何も無かったです。
 ただ、美しい海があるだけでした。
 でもその海たるや、
 私の想像を超えていました。
 マイベストオブ海でした。
 
 過去に私が行った、
 沖縄のどの海より美しかったです。
 過去に私が行った、
 世界中のどの海より美しかったです。
 
 海に足を浸けると、
 さらさらと、自分が浄化されていく気がしました。
 
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